高校数学勉強法 数学が苦手な人でも得意になる勉強法とは?

高校の勉強の中で、特に数学が苦手だという人はとても多いのではないでしょうか?
あなたも
- 数学が全く理解できない
- 簡単な問題なら解けるけど応用問題は手が出ない
- 結局才能やひらめきが重要なのでは?
- 試験になると思ったように解けない
- 真面目に課題にも取り組んでいるけど成績は伸びない
などと思ったり感じたりしたことが一度はあると思います。
数学の悩みを解決する手助けになればいいなと思いこの記事を書きました。
高校数学において、特別なひらめきや才能は必要ありませんし、数学が苦手な人でも得意になることは可能です。僕も数学には長い間苦しめられましたが、克服することができ、一番好きな科目になりました。
ここでは苦手な人でも数学を得意にするための勉強法について紹介していきます。なるべく具体的に何をどうすればいいかを書いたのでぜひ最後まで読んでみてください。
なおここでいう数学とは大学入試をゴールとした高校数学のことを言っていることに気を付けてください。
高校数学ができるために必要な能力

そもそも高校の数学ができるために必要な能力とはなんでしょうか?
先ほど述べたように才能やひらめきではありません。必要なのは思考力、知識力、計算力の3つです。もちろん、3つの力はどれも必要なのですが、あえて言うと、重要度としては、知識力>計算力>思考力となります。
入試においては標準的な問題がしっかり解けていれば合格できます。標準的な問題が解けるために必要なのは知識力や計算力であり、思考力はさほどいらないのです。
仮に高度な思考力を要求する問題が出題されても、ほとんどの人ができないので、差は付かず、合否にはほぼ影響しません。
それぞれがどういった能力なのか順に説明していきます。
知識力
公式や定義を覚えていなければならないということはわかると思いますが、数学の問題を解く上では基本的な解法パターンや定石を知っていることが必要です。すなわち、知識力とは公式や定義はもちろん、基本的な解法パターンや定石をどれだけ習得しているかということです。
数学が苦手な人というのはそもそも基本的な解き方を知らないということが多いです。よって知識力を鍛えるだけでも数学はかなりできるようになります。
知識力について例題をあげて見てみましょう。
放物線上の異なる2個の点での接線が直交しているとする。このとき、接線の交点の軌跡が直線となることを証明しなさい。
2017年 埼玉大学教育・経済学部第4問
この問題が解ける、解けない、難しい、簡単だといったことはおいといて、問題文の「放物線」「接線」「直交」「軌跡」といった言葉からどういったことを思い浮かべますか?この問題に直接は関係ないことも含めて、読み進める前にほんの少しだけ思い浮かべてみてください。
僕の場合は以下のようなことが思い浮かびました。これが正解というわけではないので、知識の説明のための参考例としてみてください。
放物線
- \(y=ax^2+bx+c \quad (a\not=0)\)とおく
- \(y=a(x-b)^2+c \quad (a\not=0)\)と平方完成した形でおく
接線(接する)
- \(f'(x)\)から傾きを求める
- 重解を持つ→多項式なら因数分解できる(\((x-a)^2\)の形が作れる)、2次方程式なら判別式\(D=0\)
- 円と直線なら、中心から直線までの距離(点と直線の距離)=半径
直交(直角)
- 傾きの積=-1
- 内積=0
- 三平方の定理
- 三角比(sin,cos,tan)
- 円の直径の円周角
- 三角形の面積を簡単に求められる
- 相似や合同になりやすい
軌跡
- 求める座標(軌跡の座標)を(X,Y)とおく
- 軌跡の式を求めるにはX,Yのみの式で表せばよい
- X,Yのみの式で表せない場合でもX=(パラメータの式),Y=(パラメータの式)として増減を調べれば図示はできる(数学Ⅲ)
いかがだったでしょうか?もっと思い浮かんだという人もいるかもしれませんが、そんなに思い浮かばなかったという人のほうが多いと思います。ここまで読めば理解できたと思いますが、知識とは公式や定義を覚えているだけではなく、解法パターンや関連した手法も知っているということです。ここで思い浮かぶことというのは知っているから出てくることであって思考力ではないということに注意してください。
思考力
思考力って結局才能やひらめきのことじゃないの?と思った方もいるかもしれませんが違います。思考力とは問題の条件を確認、整理し、適切な解法を選ぶ能力のことです。また、高校数学(入試で合格点を取る)という点からみれば、重要性は知識や計算力に比べて低いです。先ほどの例題で解くときの思考の仕方を説明していきます。
- 求められていることは、接線の交点の軌跡が直線となることの証明(求めるべきものの確認)
- 軌跡を求めて、それが直線の式になっていればよい
- 交点を求める必要がある
- 接線の方程式が必要
- 接点の座標をおけば接線は求められる。よって接点→接線→交点→軌跡の順に求めれば解けるはず(解法の決定)
- 座標をおく上で放物線の式はどうしよう?
- \(y=a(x-b)^2+c \quad (a\not=0)\)の頂点を原点に取っても(\(x\)軸方向に\(-b\),\(y\)軸方向に\(c\)平行移動させることに相当)\(y=ax^2 \quad (a\not=0)\)とおいても一般性は失われない
- 2接点を\((\alpha,a\alpha^2)\),\(\beta,a\beta^2)\)\((\alpha < \beta)\)とおく。
ここまで考えればあとは実際に計算をして解いていくだけです。(この問題を解説することが目的ではないのでここからの解答は省略します。)
最後から2つ目の放物線のおき方を考えるのが、苦手な人にとっては難しいかもしれませんが、それ以外はものすごく当たり前のことをやっていると思いませんか? 問題の条件を確認しながら、どうやったら答えが導けるかを順番に考えているだけです。
ちなみに今回のおき方も、計算を簡単にしたり考えやすくしたりするために座標系の取り方(原点の位置や座標軸の向き、直交座標か極座標など)を考えるというのは常識の一つです。今回は放物線の頂点を原点に取っただけです。
計算力
あまり説明する必要はないと思いますが、計算力とは正確かつ素早く計算できる能力のことです。軽視されがちですが非常に大切です。いくら知識や思考力があったとしても、計算があわなければ点数はもらえませんし、あまりに計算が遅いと時間切れになる可能性もあります。試験で最初の方で計算ミスをしていて、ほとんど0点だったとか、時間がなくてほとんど手を付けられなかった問題があったといった経験があると思います。
またうまい解法を選ぶことができなかったとしても計算力があれば、力技で解き切るということも可能です。
上で挙げた例題ですと、\(y=ax^2\)とおけなかったとしても\(y=ax^2+bx+c\)とおけば、計算量は増えますが、計算ミスをしなければ解くことができます。
具体的な勉強法

高校数学には3つの力、知識、思考力、計算力が必要あるということを述べました。
問題を解くときにはノートはきれいにつくる必要はありませんし、間違えても消しゴムで消す必要はありません。やった問題には〇×や復習用にメモを少し書いておく程度で十分です。僕の場合はB4のコピー用紙に問題を解いて、問題集の方に○×やメモを残していました。
知識力を向上させる方法
青チャートやフォーカスゴールドといった網羅系問題集の例題(+例題ページの下にある練習問題)を完璧にすることです。そんなの多過ぎて無理でしょとか自分には難しくてできないと思うかもしれませんがそんなことはありません。
地方国公立やMARCHレベルまでなら、理系であれば数学ⅠA、数学ⅡB、数学Ⅲの三冊だけ、文系ならⅠA、ⅡBの二冊だけで数学の受験対策はほとんど完成します。網羅系問題集をやるだけ十分な学力が身に付くと考えれば量はむしろ少ないとさえ思います。
難しいということに関しても、はじめは解けなくてよいので安心してください。むしろはじめから解けるならやる必要がないということになります。
網羅系問題集のやり方ですが
- 例題を見てから30秒ほど考えてみる。解けそうなら解いてみる。
- 分からなければ解説やポイントを見て、解法やポイントを理解しようとする。理解できそうになければ暗記に近くなってもよい。必要な部分があれば写したり、公式や定義のまとめページを参照したりする。
- 2のステップを3~5分で終わらせる。どうしても理解できなかったり覚えきれなかったりしても次に進む。問題集に自分なりのメモ(~が重要、~する、~がわからなかったetc)や付箋を付けておく。
- 理解できなかったところは友達や先生に質問したり、後日見直したりする。時間を空けてからみると、知識力が多少向上しているために、理解できることが意外とある。
2周目以降も同様にやっていきす。ある程度、手が動くようになってきたり、もう少し確認したかったりする場合は解説の下にある練習問題もやってみます。最終的には鼻歌混じりにスラスラできるレベルを目指します笑 2~3周はやらないと解けるようにはならないと思います。
似た問題も多いので、どうして解法が異なるのか考えたり別解で解いてみたりするとよいです。ある程度できるようになってくれば絶対に解ける問題は飛ばしても構いませんが、一度は実際に計算して解き切ってください。これはできるようになったつもり防止と計算力の向上の意味合いがあります。意外にできないといったことがありますし、自分のやりがちな計算ミスのパターンも掴めてきます。
どの単元からやるかですが、授業で扱っている単元と同じ単元を網羅系問題集でやると、理解が深まりますし、定期試験や模試対策にもなっておすすめです。長期休みや土日にいままでの学習範囲や先の範囲についてやっていくとよいです。
計算力を向上させる方法
計算力は普段の演習や知識力の向上に伴ってある程度は鍛えられますし、計算練習なんてやりたくないと思うかもしれません。しかし、計算力が向上すると問題を解くスピードが上がり、学習のペースが上がり、さらに数学力が向上するという正のスパイラルに入れます。
なお理系ならば数学Ⅲの微分積分計算は必ず答えが合うレベルにしてください。数学Ⅲの微分積分は、必ずと言っていいほど入試で出題されます。
計算力の向上方法はどのような問題集を用いてもできるので、学校で使用している問題集や教科書で練習を行うのでも構いません。ただ、適当な問題を探すのが面倒だったり、計画的に練習を行ったりしたい場合は計算用の問題集を利用するとよいです。
やり方は、毎日計算練習の時間を取るのがおすすめです。僕も毎日、計算用の問題集を一回分行っていました。また毎朝起きてすぐに数学Ⅲの積分計算を一問やっていました。
おすすめの問題集を紹介します。
一週間単位でテーマごとの計算練習ができる問題集です。知っている人にとっては新しい内容はないかもしれませんが、少しうまい計算方法を紹介してくれているので要領よく計算できるようになりたい人にもおすすめできます。暗算に頼る部分が多めですが、実際の試験中は無理して暗算する必要もないと思います。数学Ⅲの内容も含まれていますので、文系では不要なテーマもあります。(計算の仕方は説明されているので、取り組むことは可能です。)
合格る計算 数学ⅠAⅡB(シグマベスト) 広瀬 和之 (著)
微分積分の計算練習に数学Ⅲを使っていましたが、おすすめです。うまいやり方と悪いやり方を比較してくれており、分かりやすかったです。数学ⅠAⅡBも数学Ⅲと同様の形式です。数学Ⅲの計算で鍛えられるので数学ⅠAⅡBの方は文系の方だけでよいと思います。
思考力の向上方法
問題演習を重ねてアウトプットの回数を増やすのが一番です。ただし、知識力と計算力。数学が苦手な人のほとんどはたりないのは知識力と計算力です。青チャートやフォーカスゴールドなどの網羅系問題集を9割以上の完成度になってから、演習に取り組むくらいのイメージです。
標準的な問題集であれば何でも構わないので、自分のレベルや志望大学にあったものを選んでください。
参考としておすすめの問題集を紹介します。
毎年7月ごろに河合塾から出版されている、前年度の典型的な入試問題を集めた問題集です。難易度も大学も様々な問題が集められているので、解いていて飽きないのと、直近の出題傾向がわかる点が魅力です。問題数は160題ほどです。
志望大学の過去問(参考として東大のものを載せています)
赤本や○○大の数学〇カ年という定番の過去問集です。志望大学に〇カ年シリーズがある場合はそちらを使い、なければ赤本を使ってください。自身の志望大学の過去問は少なくとも五年分は解いておきたいです。なおセンター対策については網羅系問題集が終わったあとに、センターの過去問をやるので十分だと思います。
学校や塾の授業や宿題の活用
自習以外にもみなさんには学校や塾、予備校の授業や宿題があると思います。学校や塾で出される宿題ですが、基本的には分からなければさっさと答えを見てください。
普段出される宿題は授業の予習や復習になると思いますが、学習中の段階では知識が十分でないため解けないことが多くてなかなか進まないはずです。ここで一生懸命考えてもあまり意味がないので、少し考えて分からなければ答えを見て次に進んでください。提出を求められるので書く必要はありますが、それ以外は網羅系問題集と同じやり方で構いません。
よく考えてから答えを見るように言われるかもしれませんが、それは受験直前などの十分に学力がついてから行うことです。よく考えることよりも早く知識を身に付けることのほうが大切です。
知識がついて授業を余裕を持って受けられるようになれば、授業中に教科書の問題や網羅系の問題集を進めるなどの内職を(先生にばれないように)することを推奨します。あくまでも余裕ができてからですし、ばれても僕は責任を負いませんが、時間を有効に使えるようになります。
また塾や予備校の授業では演習やテクニックの割合が高くなると思うので、網羅系問題集の理解を深めたり、足りない部分を補ったりするために利用してください。
まとめ

数学ができるようになるためには、知識、思考力、計算力が必要であることとそれぞれの能力の鍛え方も述べました。まずは騙されたと思って、網羅系問題集の現在授業で扱っている単元に取り組んで、計算練習も毎日行ってください。結果は必ず付いてくるはずです。
数学が皆さんの得意教科になることを祈っています!
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